【CD】かつて夜の灰色から浮かび出て Once Emerged from the Gray of Night

【CD】かつて夜の灰色から浮かび出て Once Emerged from the Gray of Night

販売価格: 3,300(税込)

商品詳細

《レコード芸術ONLINE推薦盤》
異色のトリオが奏でる多様な響き!

サクソフォン、ヴァイオリン、ピアノという3つの楽器からなる異色のトリオのアルバムの登場です。タイトルの『かつて夜の灰色から浮かび出て』はパウル・クレーの絵にインスパイアされ、久保哲朗[1992-]がこのトリオのために作曲した委嘱作品です。
このCDには5作品が収録されていますが、久保哲朗とジャン=リュック・ドフォンテーヌがオリジナル作品、ミヨーとラヴェルはそれぞれクラリネットとチェロをサクソフォンに置き換えた作品、ドビュッシーはピアノ曲からの編曲です。3人それぞれがソリストとしても演奏経験も豊富であり、この異色のトリオの奏でる響きや音色は曲毎に様々に変化し、かけがえのない魅力に溢れています。

【委嘱作品『かつて夜の灰色から浮かび出て』についての作曲者のコメント】
「パウル・クレーの『Once Emerged from the Gray of Night』(『かつて夜の灰色から現れたもの』)は、詩的なタイトルと抽象的な色彩の変化を特徴とする作品である。夜の灰色の中から新たな存在が浮かび上がり、やがて静かに消えていくような感覚が、視覚と詩の融合によって表現されている。
本作は、このクレーの世界観を音楽へと置き換えたものである。冒頭、D音の持続が静かに響き、その上にハーモニーが少しずつ姿を現す。これは、クレーの作品における「灰色の夜」からの出現を象徴し、色彩がにじみ出るように音が展開していく。響きは絶えず移ろいながら、多様な色彩を描き出し、やがて再びD音へと収束する。最後には音が遠ざかるように消えてゆき、クレーの作品が残す余韻のような静寂が広がる。
視覚から音へ、色彩から響きへ。クレーが絵画と言葉を結びつけたように、本作もまた、音楽を通じて彼の詩的な世界を描き出そうと試みた。」〜久保哲朗

【矢澤孝樹 ライナーノーツより】
「サクソフォン、ヴァイオリン、ピアノという、出自も異なれば発音原理も異なる3つの楽器が奏でる未知の響きは、私たちの意識の中の名づけようのない場所を訪ねるための、最良の導き手となろう」(販売元情報)

【収録情報】
● ドビュッシー:夢想
● ミヨー:組曲 Op.157b
● ドフォンテーヌ:夢の色彩
● 久保哲朗:かつて夜の灰色から浮かび出て
● ラヴェル:ピアノ三重奏曲イ短調

伊藤万桜(ヴァイオリン)
陬波花梨(サクソフォン)
黒岩航紀(ピアノ)

録音時期:2024年9月3,4日
録音場所:東京、三鷹市芸術文化センター『風のホール』
録音方式:ステレオ(デジタル)